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学校訪問記 vol. 27 横浜市立嶮山小学校

10月11日(火) 横浜市立嶮山小学校



嶮山小学校の皆さんと

高く澄んだ秋空の下、横浜市青葉区住宅街にある嶮山小学校は今日が後期始業式である。私たち「心の宅急便」は、始業式に引き続き高学年と低学年に内容を分けて二回講演をさせて頂いた。何処の学校にも小さないじめ、子供同士の小さな誤解はある。荒川美代子校長は小さな芽のうちにそんな問題に取り組もうとお声をかけて下さったのだが、なんと西川雅行副校長の高校生のお嬢さんも中学生時代に「心の宅急便」を聴いていたと言う偶然が重なった。そんな和気あいあいとした話から始まったせいか、お二人には初めてお会いした気がしない。講演が終わった後、司会の先生からの「感想をいってくれますか?」の突然の質問に高学年の生徒は「すごく悲しかったけれど、二つの言葉、あなたがいいと友だちにならない?が心に残った」といじめのテーマに何人かが手をあげて答えてくれた。「生きる」ことをテーマの低学年は無邪気に我も我もと元気よく手をあげる。「家族や友だちが大切と思った」「家族がいないと成長できないと思った」「心の宅急便とパパとママとの顔が重なったからよかった」などと、生きていく上での家族の存在を口々に述べてくれた。中でも感受性が強い一人の男の子が、教室に戻ってもこみ上げた感情が納まらず、先生に連れられて泣きながら思いを伝えに来てくれた。「家族の大切さが本当に分かって、この気持ちを伝えたくて」としゃくりあげながら私の胸に顔を埋めた。きっと身近に深く家族を考える何かがあったのではないかと思う。背が高かったが一年生だそうだ。「この子は将来、何かを表現する子になるかもしれませんね。感受性がこれだけ強いのだから」と私たちは語り合った。帰りの廊下で、スリッパまで綺麗に磨いて心をこめた丁寧なお掃除をしている高校生らしき生徒さんたちに会った。聞けば神奈川県立麻生養護学校元石川分教室の生徒たちで、今年一年間、嶮山小学校のお掃除をしてくれるそうだ。彼らの明るい「さようなら。また どうぞ」と言う声に送られて私たちは去った。



嶮山小学校始業式

                                                                                                                         
 
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