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「心の宅急便とは」
小中高生中心に「いじめ防止と克服」を呼びかける朗読講演活動。「生きる」ことの大切さ、そして「いじめの怖さ悲しさ」を知って欲しい!
メッセージソングでも問いかける「あなたに贈りたい言葉があります♪」「友だちにならない? このあたたかい言葉をいつまでも忘れない♪」
| ~春一番の大事件~ |
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![]() 虎ノ門病院肝臓内科部長 芥田憲夫先生 |
2024年も残り少なくなってきた。振り返ってみると、今年は本当に色々あった。 まずは肝臓に癌が2個見つかって、3月19日に手術をしたことかな? 主人が旅立った年の15年前から私の肝臓は要注意で、8年前くらいに肝硬変になって、それでもずっと大人しくしてくれていたのだけど、突然、新しい子が2個も出てきた。それもかなり厄介な部位に。 5年前の11月に乳癌が見つかり、右胸を全摘手術して今年で5年目。11月までに再発しなければ癌ともおさらば!と思っていたのに、また新しい子がやって来た! 「アチャー!やらかしてしまった!」とは思ったけれど、何の心配も不安も感じなかった。何故なら私の主治医の芥田憲夫先生は肝臓内科では名医と言われる方で、私は心から尊敬し信頼している。その芥田先生が「僕が肝臓外科では日本一と思っている進藤潤一先生が貴女の執刀を引き受けてくださったんですよ」と言ってくれたからだ。 |
| 肝臓は手術して切り取るのがとても難しい臓器で、その分野は世界でも日本が一番進んでいるとか。日本一と言うことは即ち、世界一と言うことになる。 芥田先生が「進藤先生が引き受けてくれたからには大丈夫!」と言って下さったなら、大丈夫!そう思いながら、「どんな先生だろう?」勝手に年配の貫禄のある先生を想像していた。 | |
| 「手術を執刀する進藤です」 検査入院中に病室を訪ねて来て下さった先生の顔を見た途端、あまりにイメージが違ったので驚いた。テレビドラマに出てくる若くてイケメンの先生!と言う印象だった。 ん?でも、この顔、何処かで見たことがある! お会いしたことは一度もない。けれど、会っているのだ。 多分 私の前世は野良猫で、飢えてくたばりかけて逃げ込んだ軒先か縁の下で、拾い上げて 命を救ってくれた人間が進藤先生、なんだと思う。 前世とか來世とか、摩訶不思議とかを信じない人が聞いたら大笑いするだろうけれど、私は 幼いころから霊感が強い子と言われてきた。自分でも何度も不思議な体験をしているので 自分の直感や霊感は信じている。だから、親しい友人や知人は、全員前世からのご縁があると信じている。 この先生は、現世でも私の命を救ってくれる人だ! そう 私の直感は知らせてくれた。嬉しくて思わず笑ってしまった。芥田先生と進藤先生、このお二人に出逢えたことが私にとって最大の奇跡であり強運の証明かもしれない。 | ![]() 虎ノ門病院消化器外科部長 進藤潤一先生 |
| ~奇跡は奇跡を呼ぶ~ | |
![]() AIの合成写真。ドジャース球場にて(大谷選手と山本選手) |
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| 2024年6月21日&22日、私は高校時代からの親友 オノブとカメと三人で、ロスのドジャース球場でエンジェルス戦を観戦していた。肝臓癌の手術からたった3カ月後のことである。
ほんの数年前までは野球が大嫌いだった私だけれど、乳癌の療養中に大谷翔平の困難を乗り越えて活躍する姿を見て、希望とか勇気を沢山貰った気がしていた。
「生きているうちに生の大谷翔平を見たい!」と言う願望が生まれた。 どうしたら彼の試合のチケットが手に入るだろう?と色んなツテを頼り、やっとチケットを入手できたのは、皮肉なことに癌が見つかる1週間前のことだった。
癌になったからと言って、せっかく手に入れたチケットを無駄になんてできない! 手術前日の面談で進藤先生にお願いしたことはただ一つ。「先生、私、6月の大谷の試合を観にロスに行きたい。行かせてくれますか?」
手術に関しての迷いや不安は一切なかったけれど、術後3か月でアメリカに野球を観に出して貰えるか?それだけが気がかりだった。 「行かせてやる」進藤先生は一瞬の躊躇いもなくそう言ってくれた。「絶対に手術は成功させるから安心しろ」と。 後日知ったのだけど、私の肝臓の手術はかなり大変な手術だったらしい。進藤先生でなければ私の命は今頃 高い空の上だったかもしれない。 当然のことながら手術は成功したが、思わぬ伏兵が待っていた。腹水である。 肝臓癌の手術をした後は腹水が溜まる、とは芥田先生からも進藤先生からも聞いていた。 私は人一倍腹水が溜まる体質らしく、退院後毎日400gずつ増え始めた。2週間後の検診で私の体重は6キロ近く増え、足は象さんの足のようにパンパンに浮腫み、お腹は妊娠6カ月のようにポコヨーンと膨らみ、体と足が重くて、娘にぶら下がってやっと歩ける状態になってしまった。これではロスどころか、近所の散歩にも行けない!ちょっとやそっとではめげない私も流石に落ち込んだ。 「毎月1週間、点滴治療入院をしましょう。大谷君の野球を観に行けるように!」 芥田先生がそう言ってくださった。アルブミン(タンパク質)とラシックス(利尿剤)を毎日点滴して、お小水と一緒に腹水を流し出す治療だ。 「6月には体を軽くすっきりさせて飛行機に乗れるように、入院日程を調整しなくっちゃね」 ニッコリ優しい笑顔で言ってくれる芥田先生の背中から後光がさして見えた。 |
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大谷翔平の巨大壁画 ![]() |
奇跡は奇跡を呼ぶ、そんな不思議な体験を6月に経験した。 「術後3か月の身体でロスに野球を観に行くなんて無謀だ!行けたら奇跡だよ!」私の友人や家族は全員そう言っていた。「普通なら行かせてもらえないよ!せっかく救った命を粗末にするなら勝手にしてください、と普通のお医者様ならそう言うよ」と。 だが、私が出逢ったお医者様は普通のお医者様ではない。芥田先生と進藤先生なのだ。 手術前に「行かせてあげる」と約束してくれるようなお二人なのだ!そしてそれは実現した。 そしてそこに偶然とは言えないような、もう一つの奇跡が生まれた。 ロスに着いた翌日、6月21日のエンジェルス戦の前に少し時間のゆとりがあるので、友人達と話題になっている大谷翔平の巨大壁画を都ホテルまで観に行った。その日、試合を観に行くと思われる日本人の観光客が何十人も壁画の前で写真撮影をしており、私たちもおのぼりさん宜しく記念写真を何枚も撮っていた。そして自分たちのホテルへのタクシーを呼んでもらおうと都ホテルのロビーに入った時、背のスラリと高い綺麗な日本女性と二人のアメリカ人男性が私たちに近づいて来た。 |
| 「日本の方ですか?」と彼女は尋ねた。 「はい」とは答えたが、何処からどう見てもわたしゃ日本人の顔だろうが?!と一瞬 戸惑った。 「ご旅行ですか?」 「大谷翔平のエンジェルス戦を観に、昨日ロスに着いたばかりです。話題になっている大谷君の巨大壁画を試合前に観にきました」 「えー?!本当ですか?実は彼がこの壁画を描いたアーテイストなんです!」 彼女が嬉しそうに横にいる青年を私たちに紹介した。見るからに陽気で気さくな感じの好青年だ。彼らはテレビの取材の仕事でここに来ていたのだそうだ。 「彼、ロバート・バルガスと言います」 それを聞いた友人のカメが叫んだ。 「私、知ってる!来る前にNHKの番組で彼を見たよ!あの人だ!」 人と人が親しくなるのに時間は要らない。私たちは昔からの友人のように距離が縮まり親しくなった。 | ![]() 五十嵐まり子さん |
![]() アーテイスト・ロバート・バルガスさん |
![]() サイン代わりに描いてくれた大谷選手のイラスト |
![]() エドワード・ジェームス・オルモスさん |
まり子さんとバルガスさんの横で、保護者のように微笑んでいた素敵な年配の男性がいた。この顔は何故か何処かで確実に見たことがある気がした。でも、誰だか分からない。 「こちらはね、アメリカ人なら誰でも知っているエドワード・オルモスさんです。アカデミー賞にもノミネートされたことがある有名な俳優で監督さんなんですよ」 まり子さんの説明で納得。彼はテレビドラマで見かけたのだ。私の前世とは関係なさそうだ。 「オルモスさん、喉頭癌を乗り越えて、それが先日テレビでも放映されたのですが」と言う まり子さんの言葉に私は言った。「アハハ、私も3か月前に肝臓癌の手術をしたばかりよ!」 途端にオルモスさんが私を抱きしめて叫んだ。「HIROKO、YOU ARE MY FAMILY!」 何だか知らないが 私たちは”癌繋がり“の友人になったようだ・ |
| 「僕たちも今日、試合を観に行くから、球場で又会えるといいね」とバルガスさんが言って 私たちも別れたが、その日の試合は完売で5万数千人が足を運ぶ。その中で互いに見つけるのは不可能だと思っていた。それなのに、又 会った! よほど私たちはご縁が深いのだろう! | |
![]() 球場で再会したオルモスさんと |
![]() また会っちゃった! |
| その日、私たちの目の前で大谷翔平さんは特大のホームランを打ってくれた。そして翌日の エンジェルス戦も二日続けての大きなホームランを! 5万人を超す観客が興奮と歓喜と熱狂で叫ぶ大谷コールが、まるで地鳴りのようにドジャース球場を駆け巡り、私たちの身体を包んだ。私は感動で長い間 その場で立ちすくんでいた。 |
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| ~バルガスさん始球式のピッチャーに!~ | |
| ロサンゼルスは、市に貢献した人に、その人の名前を付けた日を認定すると言う面白い事業をしている。今年の5月17日が「大谷デー」と名付けて、ロサンゼルスに認定されたことは日本人なら大抵の人は知っていると思う。彼がドジャースに入団し、ロスの地に来たことからロスに大谷君が経済的効果をもたらし、日米の外交的、野球界の発展的貢献は多くの人が知っている。
実はその3年前の2021年にバルガスさんも「バルガス デー」と9月8日がロスから認定されているのだ。彼は世界的な壁画アーテイストとして文化面でロスに貢献しているのである。その彼が9月8日のガーデイアンズ戦の始球式でピッチャーを務めると言う。
「ヒロコさん、観に来られない?」と誘われたが、6月のエンジェルス戦が私の海外旅行は最後になると覚悟していたので、「ゴメン、無理」と一旦は断った。
だが、パートナーのまり子さんから「もし、ヒロコさんが来てくれるなら、彼のゲスト席を空けておく、と言ってますが、無理でしょうか?」とメールが来た時に、もう一度大谷君の試合を観たい!と思った。こんなチャンスはもう二度とないかもしれないと。 思わず「行くよ」と返事をしてしまった。 |
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![]() AI合成写真 2回目のドジャース球場にて(大谷選手とグラスノー選手) |
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| 2024年9月8日 私は二度目の大谷翔平君の試合を観にロスのドジャース球場にいた。今回は次女が付き添いで。 | |
![]() 娘とドジャース球場にて |
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| その日は大谷君の46号ホームランの日。私は3試合観て、3試合ともホームランの日に出逢っている。何というラッキー!! | |
![]() 「見えるかな?ホームランを打つ直前の白球」 |
![]() 46号ホームランの看板 |
| まさか三回も「生大谷」の試合を観ることが出来るとは思ってもいなかった。それも 毎回、特大ホームラン付きで! 人生は 何が起きるか分からない。試合前のバルガスさんのセレモニーパーテイにも招待されて、私はまり子さんに聞いた。「何であの時、私に声をかけてきたの?日本人は沢山いたのに」どう考えても不思議で仕方ない。 まり子さんは答えた。「何故か ヒロコさんを見た時に、声をかけるべき人だと思ったのです」きっと彼女も私同様、霊感女なのかな?(笑) 偶然の出逢いではあったが、私たちの出逢いは必然だったのかもしれない。 あれから既に3か月が過ぎ、もう少しで2024年も終わる。だが、今年起きた全てのことが 来年、私が久しぶりにやろうと企画している「あること」に繋がっている。 当たれば宝くじみたいに確率の低い企画であるが、もし実現したら、もう一度、ロスに野球を観に行こうかな?私の誕生日祝いに!傘寿のお祝いに! | |
| 2024年12月末日 ヒロコ・ムトー | |
| マサコ・ムトーの部屋(一部ご紹介) |
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